煙 ~中原繁とアベフトシ~
The BirthdayのNew Album『NOMAD』。
- アーティスト: The Birthday,Yusuke Chiba
- 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック
- 発売日: 2017/05/10
- メディア: CD
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『NOMAD』というタイトルは本来の「遊牧民」として冠したのだろうか。
だとしたら、彼らが置かれている状況を端的に表現していると思う。
彼らはどのジャンルやトライブにも属さず、自身が信じる「ロックンロール」を愚直に体現している。
今、こんなバンドを探して、こんなにかっこいいロックンロール・バンドは他にはいない。
「1977」という曲が収録されている。
その歌詞に「煙はまだどっかに いるのさ消えずに」
ミッシェル・ガン・エレファントからのファンの私にとって、「煙」は大きな意味を持って響いた。
ミッシェル・ガン・エレファントの初代A&R、中原繁。
コロムビア・レコードのA&Rだった中原氏は、TMGEをメジャー・デビューさせ、以降はマネージャーの能野哲彦と共に、彼らを世界に誇るライブ・バンドとして育て上げた。
2000年。中原繁は急逝した。
「6人目のミッシェル」と言われていた中原の死は、バンドに相当なダメージを与えたと想像できる。
「あいつ今頃 煙になって 静かに空を舞っているのだろう」
『Baby Stardust』収録の「武蔵野エレジー」は彼へのレクイエムだ。
「煙」という言葉は私には特別な言葉なのだ。
そして、2009年。もうひとりが煙になった。
2003年10月11日、幕張メッセに集まった3万7千人。4弦が切れながらも演奏しきった彼の最後に言った言葉は一生忘れない。
「ありがとう」